むし歯の診断と治療

今回はむし歯の治療について、お話をしたいと思います。

まず始めに、むし歯は細菌の感染症です。

歯周病もそうですが、むし歯も細菌による感染症であるため、まずはお口の中の衛生環境を整えるように保ってあげないと治療をしても再発する可能性が高まります。

せっかく治療したのに、また虫歯になって再治療となると、費用も時間も無駄になってしまいますし、何より歯にとってダメージが蓄積するばかりで何も良いことがありません。

むし歯になる前も、治した後も、ご自身でのセルフケアと定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアは何より重要です。

ところで、むし歯になると必ず削って治さないといけないのでしょうか?

答えはNOです。

むし歯でも『削らなくて良いむし歯』も存在します。

それを『初期むし歯』と言います。

『初期むし歯』の段階では、まずなぜその箇所がむし歯になり始めているのかを原因を探る必要があります。

原因を極力排除してあげて、その上でどのように管理・予防するのかを患者さんと共に考え、共有する必要があります。

歯には、むし歯に対する抵抗性が存在します。

その抵抗する力を最大限高めてあげる事で、むし歯の進行を抑制することができる場合もあります。

どんな良い治療よりも、ご自身の本来の歯のままの方が良いに決まっています。

予防することが、最良の治療です。

また当院では、レントゲンでの診断の他に、近赤外光(被曝リスクはゼロです)を用いることでむし歯の診断につなげる事もできます。

どうしてもレントゲンを撮りたくない、直近でレントゲンを撮影したから今はレントゲンを撮影するには気がひける、という方にも安心の診断ツールです。

当院は、患者さん自身のお気持ちを極力無理強いはせず、尊重するように心掛けています。

どんな些細なことでも、遠慮せずに教えていただけると幸いです。